カストロへリス → フロミスタ
カミーノ16日目。
朝焼けが綺麗。
空気は冷たい。
カストロへリスからフロミスタまで26.4km歩いた。
出発は06:45、到着は13:00。
体調が悪く、しんどい1日だった。
歩き出すと、最初から山を越える。
傾斜12度の坂。
もうこれが辛い。
今日の暑さと涼しさの境い目。
扁桃腺が腫れていて、声がガラガラ。
「How are you?」と聞かれるので、「not good」と答えるしかない。
バックパックは次のアルベルゲに送ったので、小さなリュックを背負って歩く。
軽くて楽なはずなのに進まない。
やっと登ったら、壮大な景色。
壮大すぎてカメラに収まりきらないんだよね。
登ったら、下りる。
こちらも圧巻の景色。
下りるほうが辛いと言う人もいるけど、私は下りる方が楽。
そこからは、ただひたすら白い道を歩く。
日陰が全然ない!
後ろから太陽が当たるから、自分の影しかない!
橋を渡ったところで県が変わった。
ブルゴス県からパレンシア県へ。
ちょっとした日陰が涼しくて気持ちいい。
荷物は少ないけど、小さいリュック。
腰ベルトがないからか、肩に負担がくる。
肩から背中にかけて、ものすごく痛み出した。
ザックを背負っている時にも、左肩が痛いことが多かったけど、腰ベルトや肩のベルトを調節すればなんとか痛みを逃せていた。
でも、ザックを背負ってなくても痛いのか。
痛みで余計に体力を奪われる。
次の町に着いたのは09:00すぎ。
バルとか、休憩できるところがあまりなかったので、そのまま通過。
ここから次の町まで1時間ちょっと。
これがしんどかった。
真っ白い道で、光の反射も強い。
後ろから太陽。
ふらふらになってきた。
何度か顔を見ている女性が、通りすがりに声をかけてくれた。
喉が痛いと言うと、自分も今日はいいけど昨日はよくなかった。
と言う。
結構みんな体調崩したりしているんだ。
今日は(多分日曜日だから)薬局はやっていないから、水をたくさん飲みなさい。
と言われる。
その後先に行くも、多分気にしてくれてて、何度か待っていてくれた。
その度に、水をたくさん飲みなさい。と言ってくれた。
今日はペットボトルを手に持って、飲みながら歩いている。
いつもの倍以上飲んでいる。
薬よりこっちの方が効く気がする。
真っ白い道の両脇では、麦畑にスプリンクラーが回って水をかけている。
あー気持ち良さそう。
2、3度水がかかるも、すぐ乾く。
11:00すぎ、やっと次の町に到着。
ここで絶対に休んでいく。
かなりしんどい。
荷物を送ったのはいいけど、そこまで辿り着かなければいけないと言うのが…大変。
今日はここまででよかったかも。
フロミスタまで6.2km。
町の真ん中まで行き、教会の前の日陰で休んでいると、向こうから知っている人が来た。
アルゼンチンのヴィクトリアの伯父さんだ。
(最初の頃から度々一緒になる、元教え子に似ているヴィクトリアと一緒に歩いている伯父さん)
ヘタレ込んでいる私を見てか、水を汲みに行くので一緒に入れてこようかと言ってくれる。
(彼はスペイン語しか話さないので、多分)
あー水がない、入れなきゃと思っていたので、有り難くお言葉に甘える。
その後ヴィクトリアも来て、具合が悪いことを伝える。
薬飲んだ?持ってるよ?
タクシーで行ったら?
と心配してくれる。
彼女たちもフロミスタまで行くそうで、先に出てもらった。
後を追うように11:30出発。
足が固まってしまって、痛くて出だしが思うように歩けない。
乳酸が溜まってしまった。
ヴィクトリアたちを遠くに見ながら真っ直ぐな道を歩く。
少し日陰が出てきた。
運河沿いになると、木の影、風が出てきた。
風は冷たいんだけど、寒気がする。
これ、多分熱中症だな。
風邪じゃなくて熱中症だと思う。
45分歩いて、あと半分。
暑い暑い。
やっと運河の終わり。
橋を渡ったらフロミスタ!
フロミスタの町中へ入ると、アルベルゲの標識。
そのまま沿って歩く。
横長の町で、中心には教会やカフェがある。
ホテルやホステルも多い。
予約したアルベルゲは町の最後。
端まで歩くも、コンクリートが暑い。
やっとアルベルゲに到着、13:05。
ここ数日では一番長く歩いた。
チェックインするも、まだ荷物が届いていなかった。
アルベルゲのベッドは寝袋を敷いて寝なければならないので、横になれない。
着替えもできず、シャワーも洗濯もできない。
荷物が届くのってこんなに遅いの?
アルベルゲの人に聞いてみるも、スペイン語なのでなんて言っているのか分からず。
(ジェスチャーもイマイチわからなかったけど、多分もう少ししたら届くってことだと思う)
あとから来たヴィクトリアに(どこで抜いた?)通訳してもらったら、これから届くとのことだったので、荷物を待つ間、お昼ごはんを食べに出る。
今日は日曜日だけど、この辺のレストランやカフェはやってる!
町の中心地のカフェに行くと、テラスにいたのは、
スティーブン!!
なんとリオさんまでいる!
再会のハグ。
具合が悪いと言うと、熱があるんじゃない?と心配してくれた。
一応夕食を一緒にと約束をして別れる。
今は、とにかく何か食べなきゃ。
と、言っても変わりばえのしないメニュー。
とりあえず食べて、アルベルゲに戻ると、
荷物が届いてた〜!
寝袋を広げて、やっと横になる。
多分熱がある。
そのまま寝るも、熱が上がる上がる。
夕食はお断りし、そのまま休む。
明日もこの町に留まろう。
例え熱が下がったとしても、この状態でまた炎天下はキツイ。
一日遅くなると、今まで一緒だった人たちと会えなくなる可能性が高いけど仕方がない。
アルベルゲには連泊できないし、個室がいいので近くのホテルを予約した。
これで気が楽。
夜中に熱は上がり、熱さと寒気を繰り返し、熱は下がった。